最近読んだ87歳の元警部が活躍するミステリー小説「もう年はとれない」ダニエル・ フリードマン著の中に元警部がかかりつけ医に認知症一歩手前であることを忠告され るくだりがある。妄想することが多くなると認知症に陥ることが近い。ダジャレも多 いが年を感じさせないひらめきをもって元ナチ親衛隊の将校が持ち出した金塊を追い 詰めてくストーリーで、楽しませてくれた。この時期こそ研ぎ澄まされた脳の状態を 醸し出してくれるように思われる。星の燃え尽きる前が最高に光り輝くように「妄 想」に生きていた痕跡をとどめておきたい。

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